- 抜け毛抑制作用に優れた医薬品
- プロペシアのジェネリック医薬品
- 半年ほど継続使用で抜け毛抑制効果を実感
- 副作用(性欲減退、勃起機能障害など)の恐れあり
- ミノキシジルとの併用がおすすめ
薄毛・ハゲ対策の方法を色々と調べていると、フィンペシア(Finpecia)というワードを見かけることがあります。
AGAクリニックなどの医療機関でも処方してもらえる医薬品の一つです。
このフィンペシアというAGA治療薬には一体どのような薄毛改善効果があり、そして副作用があるのでしょうか?
フィンペシアとは・・・
フィンペシアはインド・マハラーシュトラ州のムンバイという都市に拠点を置くシプラ社(Cipla Limited)が製造販売するAGA治療薬です。
(シプラ社の公式サイト)
フィナステリドを有効成分にしている医薬品で、AGAの原因となる5αリダクターゼの働きをブロックして、抜け毛を抑制する効果が期待できます。
育毛関連のウェブサイトをいくつか閲覧していると、『フィンペシアはプロペシアのジェネリック医薬品』だという説明がされていることが多いですが、厳密にはその説明は間違っています。
正式にはインド製のプロペシアのコピー商品という位置づけとなっています。
コピー商品を勝手に販売するのは違法じゃないの?
「プロペシアのコピー商品を勝手に販売する行為は違法ではないのか?」という疑問も当然湧いてくると思います。
実はインドでは2005年までは物質特許が定められていませんでした。
そのため、国際特許が残っている医薬品であったとしても、2005年以前から製造販売されていた医薬品に関しては、特許を取得している医薬品メーカーにお金を支払うことで合法的に製造販売できるのです。
国際的には非合法であるインド製のジェネリックが未だに流通している背景としては、安価に手に入れられるインド製のジェネリック医薬品が発展途上国にとって欠かせない存在になっているためです。
(国境なき医師団・日本の公式サイト)
国境なき医師団のような慈善活動が大きく絡んでいる案件なので、正規医薬品を製造しているメーカー側からも強く言えないのが実状のようです。
フィンペシアの効果
フィンペシアはフィナステリドを主成分としているAGA治療薬です。
フィナステリドは還元酵素の5αリダクターゼの働きをブロックする効果・効能があります。
AGAは悪玉男性ホルモンのDHT(ジヒドロテストステロン)がヘアサイクルを乱すことによって、薄毛や抜け毛を誘発させる症状のことです。
このDHTは5αリダクターゼと男性ホルモンのテストステロンが結合して生成される仕組みになっています。
そのため、フィナステリドの作用によって5αリダクターゼの働きをブロックして、DHTの生成を抑制することができるのです。
どれくらいの期間で効果が出るの?
フィンペシアを飲んでもすぐに効果が現れるわけではありません。
症状や体質によって個人差はありますが、6ヶ月ほど継続服用することで抜け毛が減ってきていることを実感できるようになります。
目に見えて薄毛の改善効果が現れるまでには、平均して2~3年ほどの期間を要します。
そのため、フィンペシアの服用を検討しているのであれば、長期にわたって服用しなければいけないということを覚えておいて下さい。
生え際やM字ハゲにも効果あり
育毛剤やミノキシジルのAGA治療薬などを使用しても回復が難しいと言われているのが生え際やM字部分です。
実際にこれらのアイテムを使用した際に「つむじ付近は回復するけれど、生え際やM字付近はなかなか生えてこない・・・」と悩む方は多いです。
生え際やM字部分には還元酵素の5αリダクターゼがたくさん存在しているため、髪の毛の成長を妨げてしまうのです。
フィンペシアはフィナステリドを主成分にしています。上述しているようにフィナステリドは5αリダクターゼの働きをブロックする作用があります。
生え際やM字付近にたくさん存在している5αリダクターゼの働きを抑えることができるため、これらの部分もしっかりと回復させることが可能になります。
Aランクの評価を獲得
日本皮膚科学会が公表している男性型脱毛症の診療ガイドラインにおいて、フィナステリドはミノキシジルと共に最高評価のAランクを獲得しています。
この診療ガイドラインではAGA(男性型脱毛症)における成分や治療方法を、A・B・C1・C2・Dの5段階で評価しています。
評価ランク | 評価内容 | 成分、治療方法 |
---|---|---|
A | 強く勧められる | ミノキシジル、フィナステリド |
B | 勧められる | 自毛植毛 |
C1 | 考慮してもよいが十分な根拠なし | アデノシン、t-フラバノン、塩化カルプロニウム、サイトプリン、ペンタデカン、ケトコナゾール |
C2 | 根拠がなく勧められない | セファランチン |
D | 行わないように勧められる | 人工植毛 |
ミノキシジルとの併用が効果的
フィンペシアを単体で服用するよりも、ミノキシジルと併用する方が薄毛改善効果が数段アップします。
フィンペシアを毎日服用することで抜け毛抑制作用が期待できますが、発毛効果を期待できる作用はありません。
簡単に説明すると、抜け毛の量を抑えることができるけれど、髪の毛は生えてこないのです。
そこでミノキシジルの出番です。ミノキシジルは血管拡張作用があり、頭皮に塗布することで毛細血管の血流が改善して、毛根にしっかりと栄養を供給してくれます。
毛根に栄養が行き届くことによって、毛母細胞の活動が活性化して発毛を促すことができるのです。
ミノキシジルが配合の外用薬
ミノキシジルが配合している外用薬としてはリアップX5プラスやロゲインなどが挙げられます。
どちらもミノキシジルが5%配合されていて、発毛効果は同じです。
リアップX5プラスとロゲインの大きな違いは基剤です。
リアップX5プラスではブチレングリコール、一方のロゲインではプロピレングリコールが使用されています。
ロゲインで使用されているプロピレングリコールは刺激が強い性質があるため、痒みがかぶれなどが起こりやすいです。
そのため、頭皮が敏感だと自覚している場合はリアップX5プラスをおすすめします。
ミノキシジルタブレットは要注意
ミノキシジルが配合されているAGA治療薬の一つにミノキシジルタブレットが挙げられます。
このミノキシジルタブレットは内服薬となっていて、上記の外用薬タイプよりも効果に優れている反面、副作用も現れやすいと欠点があります。
一番多い副作用が多毛症です。体内に摂取するため、ミノキシジル成分が血液中に浸透して全身の体毛を濃くしてしまうのです。
その他には肝臓異常や狭心症、動悸、胸痛、血圧低下、倦怠感などが挙げられます。
外用薬よりも格段に副作用が現れやすいため、医師の診断を受けてからミノキシジルタブレットを服用するようにしてください。
フィンペシアとプロペシアの違い
フィンペシアとプロペシアにはどのような違いがあるのでしょうか?
上述しているように、フィンペシアはプロペシアのコピー商品なので、フィナステリドが有効成分になっている点や配合比率などにおいてもプロペシアと同じスペックになっています。
価格の違い
フィンペシアとプロペシアの大きな違いは購入価格です。
プロペシアをAGAクリニックで処方してもらうと1箱7,000円近くしますが、フィンペシアを個人輸入代行サイトで購入すると、1箱3,000円程度で購入することができます。
最近ではプロペシアのジェネリックが国内でも「ファイザー」という医薬品名で販売されるようになりました。
しかし安くなったとはいえ、依然として1箱6,000円近くするので、まだまだフィンペシアの方が価格面においての優位性は変わりません。
正規ルートの有無
そしてもう一つに違いは正規ルートの有無です。
当然プロペシアは正規ルートが確立されていて、しっかりと管理下に置かれながら販売されています。
AGAクリニックなどでプロペシアを処方してもらうことで、安全に薄毛対策を実施することができます。
一方のフィンペシアは正規ルートは存在せず、購入する際は個人輸入経由となります。
フィンペシアとエフペシアとの違い
フィンペシアと同じような名称のエフペシア(F-pecia)というAGA治療薬も知られています。
このエフペシアはフィンペシアと同じシプラ社から製造販売されていました。
どちらの有効成分もフィナステリド1mgで全く同じスペックとなっています。
キノリンイエローが含有されているかどうかの違い
当時のフィンペシアにはキノリンイエローという添加物が採用されていました。
(キノリンイエローが使用されていた頃のフィンペシア)
キノリンイエローはタール色素に分類されていて、日本国内では厚生労働省から医薬品や化粧品における使用が認められていました。
しかし、茜(あかね)色のタール色素に発がん性があるという情報が出回ったため、日本国内では同じタール色素を含んでいるキノリンイエローを添加物に採用しているフィンペシアの購入を控える動きが拡大しました。
フィンペシアは世界の中でも日本人からのニーズが高かったため、シプラ社はキノリンイエローを含めない製法で作られたフィナステリド配合のAGA治療薬を新たに販売したことがエフペシア誕生の経緯です。
エフペシアは生産終了
しかし、現在ではフィンペシアにおいてもキノリンイエローフリーに改良されています。
その結果、エフペシアの存在意義はなくなったため、既に生産終了となっています。
しかし食品への添加は安全性が証明されていないため、日本国内においては添加することが禁止されています。
但し医薬品に使用する場合は用法・容量が定められていて、かつ1錠に含まれるキノリンイエローの量は極わずかなため、規制は設けられていません。
フィンペシアは安全?副作用は起こるの?
フィンペシアの服用を検討する際に気になるのが副作用の有無です。
主要成分であるフィナステリドは医薬品に指定されているため、副作用が現れることもあります。
主な副作用としては、性欲減退や勃起機能不全(ED)、精子数減少、じん麻疹、食欲不振、全身倦怠感、肝機能障害、抑うつ症状などが挙げられます。
副作用の発生頻度
各症状における発生頻度は下記の通りです。
発生頻度が1~5%未満の副作用 | リビドー減退(1.1%) |
---|---|
発生頻度が1%未満の副作用 | 勃起機能不全(0.7%) 射精障害(0.4%) 精液量減少(0.4%) 下痢(0.4%) 胃不快感(0.4%) 鼓腸(0.4%) 高脂血症(0.4%) 熱感(0.4%) |
発症頻度が不明の副作用 | 【重大な副作用】肝機能障害 【過敏症】痒症、蕁麻疹、発疹、血管浮腫(口唇、舌、咽喉及び顔面腫脹を含む) 【生殖器】睾丸痛、男性不妊症、精液の質低下(精子濃度減少、無精子症、精子運動性低下、精子形態異常等) 【肝臓】AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、γ-GTP上昇 【その他】乳房圧痛、乳房肥大、抑うつ症状、めまい |
精力減退が一番多い
フィナステリドを服用した際に現れる副作用の中で一番多い症状が精力減退です。
上記の表の中に記載している『リビドー減退』のことです。
フィナステリドは5αリダクターゼの働きをブロックする作用があるだけで、男性ホルモンのテストステロンには直接作用しません。
しかし実際に服用した方の中には、男性ホルモンに何らかの作用が起こっていることが確認されています。
その結果、勃起不全(ED)になったり、勃起時や射精時の感度が鈍くなったというケースも報告されています。
また、精液の質が低下するという症状が現れることもあります。
具体的には精子の濃度が薄くなったり、精子自体の運動性が低下したり、精子の形状に異常が現れるなどが報告されています。
肝機能障害
その他にフィンペシアを服用することで起こる副作用の中で、特に気を付けたいのが肝機能障害です。
フィンペシアの服用を続けている期間内において、疲れやすくなったり気怠さなどを感じた場合は注意が必要です。
黄疸という黄色い色素が白目の部分や皮膚に現れるようになると、肝機能がかなり悪化している証拠です。
そしてそのまま放置しておくと肝不全や肝硬変にまで進展する恐れがあります。
特にフィンペシアを長期服用する場合は、定期的に肝臓の検診を受けるようにしましょう。
フィンペシアの初期脱毛
フィンペシアを服用し始めた時期において、初期脱毛の症状が現れることがあります。
初期脱毛とは育毛剤やAGA治療薬を使用し始めた際に、通常よりも抜け毛の量が増える症状のことを意味します。
初期脱毛が続く期間は1週間~3ヶ月程度だと言われていますが、平均すると1ヶ月程度で治まることが多いですね。
フィンペシアを服用した方全員に初期脱毛の症状が現れるわけではありません。大体3割程度の方々に初期脱毛の症状が現れます。
髪の毛を生やすためにケアを始めたにも関わらず、逆に抜け毛が増えてしまうと不安になる思いますが、実はそれほど気にする必要はありません。
初期脱毛の仕組み
初期脱毛によって抜けるのは弱々しい髪の毛だけです。健康に育っている髪の毛は抜けません。
フィナステリドの作用によって5αリダクターゼの働きをブロックすることでDHTの生成が抑制されます。
DHTがヘアサイクルに悪影響を及ぼさなくなることで、ヘアサイクルが正常に回り出します。
その過程において新しい髪の毛が生えようとして、休止期にあたる髪の毛が一気に抜けてしまうのです。
服用を止めるとどうなるの?
フィンペシアを服用してある程度薄毛が回復したとしても、服用を止めることはおすすめしません。
残念ながら、AGAは一度発症すると死ぬまで進行します。
フィンペシアに含まれるフィナステリドの作用で薄毛が改善したように思われますが、実は5αリダクターゼの働きをブロックして、DHTの生成を抑えてるだけなのです。
そのため、フィンペシアの服用を止めてしまうと再び5αリダクターゼの働きが活発になり、男性ホルモンのテストステロンと結合してDHTが生成してしまいます。
DHTが生成されるとヘアサイクルを乱して、抜け毛や薄毛を誘発させてしまいます。
つまり、フィンペシアの服用を止めてしまうとリバウンドしてしまうのです。
薄毛が回復したとしても髪の毛を維持するためには継続して服用しなければいけないのですが、服用するペースを落とすことは可能です。
フィンペシアの口コミ評価
実際にフィンペシアを服用したことがある方々の口コミ評価を紹介します。
良い口コミ
服用し始めて4ヶ月目くらいから抜け毛の量が減ってきて、産毛も生えてきました。
今では若い頃のようなフサフサの髪の毛を取り戻すことができました。(46歳・男性)
このフィナステリドはAGAの原因となる5αリダクターゼの働きをブロックする働きがあります。
そのため、フィンペシアを服用することで抜け毛が抑制されて抜け毛の量が減少します。
医師の指示に従って服用を続けたところ、抜け毛が減って徐々に薄毛が回復してきています。(43歳・男性)
初期脱毛は髪の毛に成分が作用している証拠なので、服用を中断せずに続けていくことで徐々に効果が現れてきます。
配合されている成分や期待できる効果もプロペシアと同じなので、私はフィンペシアを処方してもらっています。(38歳・男性)
AGAクリニックの中にはプロペシアだけでなくフィンペシアも処方してもらえるので、費用を安く済ませたい方はフィンペシアを選択するようにしましょう。
悪い口コミ
私の体質には合わなかったようです・・・。今は医薬部外品の育毛剤でケアをしています。(44歳・男性)
これらの症状が現れた場合は服用を中止して、医師に相談するようにして下さい。
素人では本物かどうかの判別はできないので、あなたの健康のためにも医療機関で処方してもらうようにして下さい。
フィンペシアはどこで購入できる?
フィンペシアは正規ルートは存在しないので、必然的に個人輸入で購入しなければいけません。
AGA治療薬は世界中でニーズがあるため、偽物も数多く流通しています。
偽物の中には粗悪な成分が混入している恐れもあるので非常に危険です。
安全にフィンペシアを購入したいのであれば、信頼できる個人輸入代行サイトを利用するようにしましょう。
大手の個人輸入代行サイトとしては、オオサカ堂やアイドラッグストアなどが挙げられます。
中でもオオサカ堂は20周年を迎える老舗サイトで、さらに専門機関による成分鑑定を実施しているので、偽物を掴まされる恐れがありません。
オオサカ堂では、フィンペシア1mgが1箱26.3ドル(約2,970円)で購入することができます。
(オオサカ堂の公式サイト)
AGAクリニックで処方してもらおう
フィンペシアは個人輸入代行サイトを利用して購入すると安く手に入れられますが、副作用の危険があるので、まずはAGAクリニックで診察を受けて処方してもらうことをおすすめします。
フィナステリドを主成分としているフィンペシアやプロペシアは内服薬なので、ミノキシジルなどの外用薬と比較して副作用が現れやすいです。
そのため、あなたの症状や体質にマッチしない場合には重大な健康被害に遭う恐れも十分に考えられます。
AGAクリニックでは、薄毛治療を実施しても問題がないかをしっかりと診断してくれます。
フィンペシアは正規ルートが存在しないので、AGAクリニックでは用意できないです。
しかし、その代わりにプロペシアやそのジェネリック医薬品のファイザーなどを処方してもらえます。
個人輸入代行サイトで購入するよりも高くなりますが、あなたの健康を考えるとベストな選択だと言えます。
フィナステリド配合のAGA治療薬が安く手に入るクリニック
少しでも安くフィナステリドが配合されたAGA治療薬を利用したいなら、湘南美容外科クリニックがおすすめです。
湘南美容外科クリニックではフィナステリドが配合されているオリジナルのAGA治療薬「HRオリジナルフィナステリド」が初回1,800円、2回目以降3,000円で購入することができます。
フィンペシアとは異なりますが、同じフィナステリドを含んでいるAGA治療薬がオオサカ堂で購入するくらいの安価な価格で利用できます。