昔からよく言われているのが「オナニーをし過ぎるとハゲるから気を付けろよ！」という言葉です。
友人などと飲みに行った際に下半身の話になると、このような話題が持ち上がることが多いですね。
実際にオナニー（射精）をすることで薄毛やハゲを進行させてしまうのでしょうか？
射精と薄毛の因果関係はほとんどありません
結論から言いますと、射精と薄毛の因果関係はほとんどありません。
オナニー（射精）をしたからといって、薄毛やハゲが進行するわけではないのです。
確かにセックスやオナニーをする際には、男性ホルモンのテストステロンが分泌されます。
日本性機能学会が実施したマスターベーション時における男性ホルモンの変化に関する研究によると、射精をする前段階から徐々にテストステロンの分泌量が増加します。
そして射精時にピークを迎えて、その後は減少していくということが分かりました。
抜け毛を誘発させるのはDHT
しかし、抜け毛や薄毛を誘発させる男性ホルモンはDHT（ジヒドロテストステロン）という物質です。
同じ男性ホルモンなのですが、テストステロンとは別物なのですね。
そのため、性的興奮を覚えて射精をする過程で分泌されるテストステロンが増加しても、薄毛やハゲには直接的には結びつかないのです。
テストステロンの役割
男性ホルモンのテストステロンは文字通り、男性らしさを作り出す物質です。
例えば、性欲を高めたり、生殖機能を高める役割はもちろんですが、やる気（モチベーション）を高めたり、記憶力・集中力アップ、さらには精神を安定させたり、アンチエイジング効果などのさまざまなメリットが挙げられます。
性欲が強いと薄毛になりやすいという直接的な因果関係はない
また「性欲が強いと薄毛やハゲになりやすい」とも言われます。
ハゲている男性は他の男性よりも性欲が強そうに感じますが、実際のところはどうなのでしょうか？？
性欲は男性ホルモンのテストステロンの量に大きく左右されます。実際にテストステロンの分泌量がピークを迎える思春期に性欲も一番高まります。
中学生や高校生の頃になると、頭の中は女のコのことばかり考えていますよね？（笑）
そして、歳を重ねる毎にテストステロンの分泌量が減少していき、40歳を迎える頃にはピーク時の半分程度にまで減少します。
40歳あたりになると性欲自体も落ち着いてくる方が大半です。
但し、射精を薄毛・ハゲの関係と同じで、こちらも性欲と薄毛・ハゲとの直接的な因果関係はありません。
テストステロン自体には抜け毛や薄毛を誘発させることはありません。AGAの原因となるのはDHTです。
参考文献：男性型脱毛—その特性と未来像
男性ホルモンと薄毛の因果関係の検証結果を紹介
ここで参考までに、薄毛研究の権威として知られているアメリカのハミルトン博士が男性ホルモンと薄毛の因果関係を検証した研究結果を簡単に紹介します。
・去勢された男性（睾丸を摘出されて男性ホルモンが生成できなくなった男性）は、薄毛になることはなかった。
さらにAGAが進行している男性の睾丸を摘出した場合においてもそれ以上薄毛は進行しなかった。
・AGAが進行している男性を去勢して、AGAの進行が止まっていた方に男性ホルモンを注射すると再び薄毛が進行した。
・元々AGAを発症していなかった男性においては、去勢された後に男性ホルモンを注射しても薄毛にはならなかった。
これらの検証結果から、男性ホルモンが体内に存在しない場合は抜け毛・薄毛が進行しないことが判明しました。
そのため、一見すると男性ホルモンは薄毛と関係があるように思われます。
しかし最後の検証結果で挙げられている、AGAを発症していない方に男性ホルモンを注入しても薄毛が進行しなかったという事実も判明しています。
つまり薄毛が進行するかどうかは、AGAを発症する体質か否かが一番大きな要素となるのです。
AGAを発症しやすい体質はαリダクターゼを活性化させる遺伝子の有無
抜け毛や薄毛を進行させるAGAは、悪玉男性ホルモンのDHTが髪の毛のヘアサイクルを乱すことによって発症します。
DHTは還元酵素の5αリダクターゼと男性ホルモンのテストステロンが結合することで生成されます。
つまり、AGAが発症するかどうかはこの5αリダクターゼが大きな鍵を握っています。
遺伝子レベルにおいて、5αリダクターゼを活性化させる遺伝子が存在していて、この遺伝子が体内に存在する男性はAGAを発症する確率が高くなります。
さらにデンセイホルモン受容遺伝子という遺伝子も存在します。デンセイホルモン受容遺伝子は母親のX染色体に含まれています。
あなたの母親から受け継いだX染色体に、このデンセイホルモン受容遺伝子が含まれている場合もAGAを発症する確率が高くなります。
薄毛遺伝を受け継ぐか否かが大きな要因
これらの2つの遺伝子のどちらか、もしくは両方を受け継いで生まれてくると、AGAを発症する確率が高くなります。
逆にこれらの遺伝子を受け継いでいない場合は、射精をして男性ホルモンのテストステロンの分泌が増加しても薄毛やハゲになることはありません。
⇒ 薄毛やハゲは遺伝するのか？薄毛が遺伝する原因とその改善方法・対策を紹介します
射精のし過ぎはNGです（キッパリ）
しかし、いくら射精は抜け毛や薄毛に直結しないといっても、やり過ぎは良くありません。
精子・精液にはタンパク質やアミノ酸（主にアルギニン）、クエン酸、糖分（果糖）、塩分、レシチン、亜鉛、セレン、コラーゲン、核酸、ビタミン（主にビタミンC）などが含まれています。
射精をすることで、これらの栄養素が体内から排出されるのです。
1回あたりの射精における栄養素の排出量はそれほど問題ではありませんが、毎日複数回の射精を継続することで、これらの栄養素が不足してしまいます。
中でも髪の毛の成長に欠かせないタンパク質や亜鉛も大量に排出されることで、健康な髪の毛が育たなくなる恐れもあります。
また、亜鉛にはAGAの原因となるDHTの生成を抑制する働きもあるため、体内の亜鉛が不足することで抜け毛や薄毛が進行することも考えられます。
オナ禁はストレスが溜まるので逆効果
射精をする度にタンパク質や亜鉛が排出されるということを知って、オナ禁を始める方もいますが逆効果になります。
男性がセックスやオナニーをする行為は生理現象です。これらの行為を我慢することはストレスを溜めることに繋がります。
ストレスの溜め過ぎは、身体だけでなく髪の毛の成長にも悪影響を及ぼします。
また、長期間にわたって射精をしていなければ、生殖機能が減退したり性欲自体も湧きにくくなります。
オナニーのやり過ぎもよくありますが、その逆であるオナ禁も同様におすすめはしません。
理想は3～5日に1回のペースで射精をすることをおすすめします。
薄毛を改善したいなら育毛剤を使用しよう
上述してきた内容をまとめると、セックスやオナニーのし過ぎはそれほど大きな原因ではなく、薄毛やハゲになる原因の大半はAGAだということが理解出来ると思います。
AGAを発症しにくい体質であれば問題はないのですが、逆にAGAを発症しやすい体質である場合は抜け毛・薄毛対策を始めなければいけません。
当然のことですが、その症状によって効果的な抜け毛・薄毛対策は異なります。
AGAの初期段階からケアを始めよう
髪の毛のボリュームがまだまだしっかりと確保されているけれど、抜け毛が気になり始めたという方には育毛剤による育毛ケアをおすすめします。
このようなAGAの初期段階においては、「周りから指摘されるほどではないので、まだ育毛剤を使わなくても大丈夫！」だと思って、何もせずに放置している方が多いです。
しかしAGAは一度発症してしまうと時間の経過と共にどんどん進行していきます。
さらに厄介なのは進行すればするほど悪玉男性ホルモンのDHTの影響が大きくなり、中程度まで進行してしまうと育毛剤でも改善できなくなってしまうのです。
つまり、薄毛やハゲを予防したいのであれば、AGAの初期段階から育毛ケアを始めることが重要になります。
症状が軽ければ軽いほど改善する可能性が高くなり、AGAの進行を抑えることもできます。
もしあなたが抜け毛を気になり始めているのであれば、できるだけ早い時期から育毛剤でケアを始めるようにしてください。
育毛剤の中にはAGAの進行を抑える成分が配合されている商品もいくつか登場しています。
育毛剤イクオスEXプラス
当サイトでおすすめしている育毛剤がイクオス(IQOS)EXプラスです。
このイクオスは利用者満足度97.5％を実現している育毛剤で、AGAの原因となる5αリダクターゼの働きをブロックする成分（オウゴンエキス、ダイズエキス、ビワ葉エキス、クララエキス、ヒオウギ抽出液）配合しています。
さらに脱毛因子「TGF-β」をブロックする成分（クワエキス、シャクヤクエキス、セイヨウキズタエキス、ゴボウエキス、ローマカミツレエキス、シナノキエキス、ヒキオコシエキス、ボタンエキス）も配合されています。
薄毛の症状が進行している場合はAGAクリニックに相談してください
抜け毛・薄毛が進行して頭皮が目立ち始めてくると、育毛剤ではなかなか改善することはできません。
多くの方々は髪の毛のボリュームがなくなって、頭皮が目立ち始めてくる頃に育毛剤を使い始めます。
しかし、そこまで症状が進行している状態で育毛剤を使用したとしても、実際にはあまり効果を期待することはできません。
頭皮が目立ち始めるくらいAGAが進行していると、AGAの原因である悪玉男性ホルモンのDHTの作用が強力になり過ぎていて、育毛剤に配合されている成分の効果・効能を打ち消してしまうのです。
育毛剤が効かないほどAGAが進行しているとしても諦める必要はありません。
AGAクリニックなどの医療機関で薄毛治療を受けることで、かなりの高い確率で薄毛を改善することができます。
医薬品で治療する
髪の毛は細くなってきているけれど、毛根自体はしっかりと存在している症状であれば、ミノキシジルやフィナステリドなどの医薬品を使用することで簡単に薄毛を解消できます。
症状や体質によっても個人差はありますが、治療を始めて半年ほど経過する頃には発毛効果を実感することができます。
また、1年ほど治療を続けると、周りからも髪の毛が増えてきたことに気付かれるほど回復します。
治療費用に関しても月に10,000円～20,000円程度で抑えることができます。
施術で治療する
但し、さらにAGAの症状が進行してしまっている場合は医薬品でも改善することが難しくなり、育毛メソセラピーや自毛植毛などの施術を提案されます。
育毛メソセラピーとは頭皮に直接有効成分を注入する治療方法で、医薬品を使用しても改善が難しい場合は採用されます。
一方の自毛植毛は後頭部や側頭部にある髪の毛を薄毛部分に移植する施術方法です。
毛根自体が死んでしまって髪の毛がないほど症状が進行している場合に採用されます。
これらの施術は治療費用が高額になり、薄毛が改善するまでにトータルで50～100万円近くかかってしまうケースもあります。
このように、AGAの症状が進行すればするほど改善するまでのお金が高額になることが理解出来ると思います。
